現代流行双六(1901)
良家のお嬢さんの暮らしへの憧れ 〔大正期〕
第1回国勢調査が実施されたのがこの双六と同じ大正9年。当時、人口も平均寿命も現在の半分ですが、15歳未満の人口の割合は現在の3倍です。
就業者の過半数が第一次産業に従事し、例えば農家に生まれた女子は農作業や家事を助け、結婚・出産・育児を前提とした人生を送ることを当然のことと受け入れていたことでしょう。
振出しは、きれいな着物をまとって自動車でのお出かけから始まり、さっそうと自転車をこぎ、夜会での洋装など、全国の子どもたちが憧れる“いいとこのお嬢さん”の暮らしぶりが描かれています。
「洋行」は実業家の父か、高等遊民の兄が欧米へ遊学する見送りでしょうか。上りは、父のような資産家との披露宴です。












