スポーツ双六(1951)
ゴメ玩具版(1951)。作者不詳。
スポーツ双六からみる社会・世相④ ~夢・希望‥、スポーツのチカラ~
『スポーツ双六』(1951)は、人々の夢と明日への希望がスポーツに託されていた時代を象徴する一枚です。戦災からの復興がようやく実感できるようになり、スポーツ界の明るい話題もその一役を買っていました。
「上がり」には、月桂樹を冠するヘラークーレスのような男性と五輪マーク。実際には、日本のスポーツ界は国際舞台から締め出されていました。1948年のロンドン五輪でも、敗戦国日本の参加は認められなかったのです。
そんな暗雲を、右上の大きな顔が吹き飛ばします。ロンドン五輪水泳競技と同日に開催された日本選手権の400,1500メートル自由形で金メダリストの記録、さらに世界記録をも上回った「フジヤマのトビウオ」古橋廣之進選手です。左下は初代「ミスタータイガース」の藤村富美男選手です。プロ野球は、戦前は職業野球として蔑視されていましたが、「赤バット」の川上哲治、「青バット」の大下弘、「物干し竿」の藤村の登場によって人気が急上昇していました。
明治、大正、昭和と双六に描かれたスポーツを見てきました。時世時節は変わろうとも、スポーツは“楽しみ”であり、活躍する選手は“憧れ”であることに変わりありません。スポーツは実力と運をかけて競争しますが、勝利は実力による「必然」の結果とされます。スポーツの双六には、スポーツにおける「必然」とサイコロによる「偶然」の相反する“おもしろさ”が凝縮されており、さながら人生の絵巻物のようです。
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