体力手帳 厚生省
『体力手帳』は1940年(昭和15年)に成立し、1954年(昭和29年)に廃止された旧国民体力法に基づき厚生省(現在の厚生労働省)が発行していたものです。目次裏には「この手帳は国家が国民の体力を管理して、立派なる皇国民とするために交付する」とあります。
徴兵検査に際して男子の体力低下傾向が見られたために、廣田弘毅内閣の陸軍大臣であった寺内寿一が「国民体力向上」を提唱したことを契機に青少年の健康管理を目的として導入されました。当初は17歳から19歳(数え年、以下同じ)の男子が交付の対象でしたが、戦局の拡大につれて1941年(昭和16年)には交付開始年齢が17歳から15歳となり、翌1942年(昭和17年)には上限が25歳に引き上げられました。
表紙に描かれているのは“巌瓮と魚”(いつべとうお)と呼ばれる日本神話の故事で、次のようにその由来が説明されています。
「神武天皇の御偉業成就の前兆が丹生川(にぶのかわ)の御祈に顕れたといふ古事に因んで皇国の理想の達成せらるべきことを象徴し又「縄文模様と弥生式土器」は皇国民族が古代に於て既にかかる優秀な文化を有し居つたことを示し、皇国民族の大生命の悠久に発展すべきことを意味したものである」
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