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明治婦人双六(1910)

就学率が高まり「良妻賢母教育」が推進された 〔明治後期〕

_1910 

明治40年に小学校6年制の義務教育が確立し、女性の就学率が37%から96%へと向上しました。

明治時代の女子の教育は、本分を「妻母」であるとみなし、育児と家庭創造の能力を高めることを目標としていました。

良妻賢母を理想像として掲げ、男子に比べて著しく低い、技芸にかたよった教育が高等女学校を中心として実施されていました。

振出しが4つあり(くじを引いて決める)、「女工」「令嬢」「女学生」「女中」となっており、家庭環境が反映された始まりとなっています。

「裁縫」「料理」「掃除」「洗濯」などの家庭内の役割や仕事を紹介しつつ、伝統的な仕事として、「女絵師」「手工」「女髪結」、新しい職業として「女教師」「女医」「女事務員」「看護婦」「電話交換手」などがみえます。

上がりは「一家団欒」で、高齢の義父母、夫、子ども3人がゲームを囲んでいます。典型的な良妻賢母のシーンです。

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